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大規模言語モデル

2026年8月26日

大規模言語モデル

今日の要点

AnthropicがClaudeの記憶機能を話題別に整理する機能を追加し、Googleは法務向けAI「Gemini」を発表しました。OpenAIの独自チップは推論性能でNVIDIAを上回り、S&P GlobalはMicrosoft 365 Copilotとのデータ統合で株価が6.1%上昇しました。ディズニーやLowe'sもAI活用を進めており、現場での成果が企業価値や売上に直結しています。

主要ニュース

  1. 1

    AnthropicがClaudeの記憶機能を話題別管理に拡張

    Anthropic PBCは、主力AI製品Claudeの記憶機能の変更を発表した。ユーザーはAIが覚えている内容を「話題別」にすべて確認でき、編集や削除が可能になる。また、健康問題、人種、民族、性自認、宗教、政治的信念などの機微なテーマは、ユーザーがトグルを切り替えて許可しない限り、デフォルトでは保存されない。 今回の更新により、ユーザーは同じことを繰り返し説明する必要がなくなる。例えば、AnthropicのデスクトップAIエージェント「Cowork」を使って上司向けのレポートを作成する場合、チャットから上司の名前やレポート作成の好み、自分の文体といった文脈を思い出せる。一度説明すれば、チャットとCoworkの両方で記憶される。国内の企業利用者がAI相手に繰り返し説明する手間を省ける一方、機微情報の扱いには注意が必要になる可能性がある。

    Claudeの記憶は、チャットとCowork、さらにデスクトップ、モバイル、ウェブ、Coworkエージェント間で保持され、数か月分の文脈をまたぐ。ユーザーは記憶インターフェースで任意の話題をすばやく編集・削除できるほか、Claudeに直接変更を指示することもできる。社会保障番号、政府発行のID番号、犯罪歴、移民ステータスなど、Anthropicの利用規約に違反する可能性のある情報は決して保存されない。

  2. 2

    グーグル、法務向けAI「Gemini」発表

    グーグルは「Gemini Enterprise for Legal」を発表した。MCPコネクタを使い、グーグルのAIモデルをiManage、NetDocuments、DocuSign、Everlaw、RelativityOne、Thomson Reuters HighQなどの法務システムや、Harveyのような専門AIサービスに接続する。契約書のレビュー、法務調査、規制変更の追跡を既存のアクセス権限を尊重しながら行う。製品は現在プレビュー版として利用可能。 グーグルはこの業界特化型AIソリューションで、法律事務所や企業の法務部門を狙う。デロイトなどのパートナーは、契約書要約などのタスク向けに既製のAIエージェントを販売する。この製品は業界特化型AIソリューションの新ラインアップの一部で、金融サービス向けは本日発表され、ヘルスケアとライフサイエンス向けも準備中。日本の法律事務所や企業法務部門は、法務AI導入の選択肢が広がる可能性がある。

    Anthropicはすでに法務などの分野で同様のプラグインベースのソリューションを提供している。これらの業界特化パッケージは、要するに「スキル」と呼ばれる、エージェントが実行・編集できる事前構築済みプロンプトと、関連データソースへの接続で構成され、標準製品と同じ基盤AIモデルを使用している。

  3. 3

    OpenAI独自チップ、推論性能でNVIDIA超え

    OpenAIはHot Chips会議で独自推論チップ「Jalapeño」のベンチマーク結果を公表。電力あたりのスループットとトークン遅延でNVIDIAのBlackwellとRubinを上回ったとされる。 Jalapeñoは電力あたりのAI処理量が最高1.9倍、遅延が最大3.6倍低減。SemiAnalysisは「CUDAの堀は死んだ可能性がある」と指摘し、AIチップ市場でのNVIDIA支配に挑戦する構えだ。国内のAIチップ調達を検討する企業は、競合品登場による価格競争の余地が生まれる可能性がある。

    Jalapeñoはまだエンジニアリングサンプル段階で、NVIDIAのRubinは出荷中。OpenAIは自社AIモデルを使い9カ月で設計を完了したと主張。SemiAnalysisによると、マルチトークン予測なしでもVera Rubinを出力トークン数で上回る。

  4. 4

    ディズニー、ロボットキャラクター向けAI記憶技術の特許を取得

    ディズニーとチューリッヒ工科大学(ETH Zürich)は、作業記憶を備えたAI仮想キャラクターに関する特許(米国特許第12,718,481 B2号)を2026年8月25日に取得した。このシステムは、応答を生成する前に記憶から情報を引き出し、幻覚(ハルシネーション)を減らす仕組みだ。 現在のチャットボット型キャラクターは、性格やバックストーリーにそぐわない発言をすることがある。この特許は、関連性・新しさ・重要度で記憶をランク付けするメモリーバンクと、忘れるための計算式を記述しており、キャラクターが毎回リセットされるのではなく、会話の詳細を保持できるようになる。

    特許の対象はチャットボット、仮想世界のキャラクター、そしてテーマパークや店舗、家庭など実世界で活動する対話型ロボットだ。ディズニーはすでにパリのディズニーランドで対話型の歩行型オラフを、複数のパークでスター・ウォーズのBDXドロイドを導入しており、この技術が次にどこで使われるかが注目される。

  5. 5

    S&P Global、Microsoft 365 Copilotにデータを統合、株価6.1%上昇

    2026年8月、S&P Globalはマイクロソフトとの協業を拡大し、AI対応のデータ、インサイト、分析をMicrosoft 365 Copilotに統合した。ExcelコネクタやKensho AI Data Portal経由のエージェント型プラグインも含まれる。発表を受けて株価は6.1%上昇した。 今回の動きにより、S&Pの独自データが日常的な生産性ツールに組み込まれ、顧客の調査や財務分析において同社データの重要性がさらに高まる可能性がある。一方で、AI関連や製品支出の増加が、顧客の採用や価格設定のペースに見合わなければ、利益率を圧迫するリスクもあるため、投資家はその点を注視すべきだ。

    S&Pは2026年7月にAI Data Portal経由でAdaptive Retrievalを投入しており、今回の統合で使われるDeterministic Retrievalを補完する。同社は2029年までに売上高172億ドル、利益60億ドルを見込んでおり、これは年率2.9%の売上成長と、現在の48億ドルから12億ドルの利益増加を意味する。

  6. 6

    Lowe'sのAIエージェントがオンライン成約率を3倍に向上

    Lowe'sは、AIエージェント「Mylow」を利用した顧客のオンライン成約率が、他のオンライン買い物客の3倍に達したと発表した。このエージェントは導入以来、2500万件以上の質問に対応している。 これによりLowe'sは、AIの利用と購買行動の直接的な関連を示し、AIが顧客支援から販売へと移行しつつあることを明らかにした。また、製品知識や見積もりといった、従来ディストリビューターが競争してきた領域にも応用が及ぶ。

    Lowe'sはプロの請負業者向けにもAIを活用しており、「Material Lists」ツールは手書きのメモやファイルを製品リストに変換して見積もりを作成する。同社の第2四半期のオンライン売上は15.7%増加した。

今後の注目点

今後は、AIが「記憶」や「業界特化の専門スキル」を持ちながら、日常の仕事や買い物の現場でどう実用化されていくかが注目点です。同時に、ディズニーのような実世界での対話型ロボットや、企業の業績予測に直結するAI活用の成否も、私たちの暮らしやビジネスに身近な変化をもたらすでしょう。

情報ソース

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