大規模言語モデル
2026年6月26日

今日の要点
大規模言語モデルの分野で、Nvidiaが高性能なRTX Sparkを発表する一方、NEC、OpenAI、Airwallexなど企業各社がAI技術の実用化を加速させています。一方、米政府はAI最先端モデルへのアクセス制限を強化するなど、技術進展と規制のバランスが急速に変わっています。
主要ニュース
- 1
Nvidia RTX Spark: 1 PFLOP、120B LLM、$1,799から [2026]
Nvidia RTX Spark: 1 PFLOP、120B LLM、$1,799から [2026]
- 2
Airwallex、3.2億ドル調達で110億ドル評価に AI金融の波に乗る
Airwallexがシリーズ資金調達で$320 million(約510億円)を調達し、企業評価額が$11 billion(約1.8兆円)に達しました。同社は金融をAIエージェント(自分で判断して作業するAI)が運営する世界へ進出しようとしています。 この調達はフィンテック企業が単なる決済ツールから、AIが自律的に金融業務を執行するプラットフォームへ転換しつつあることを示唆しています。企業の経理や国際送金業務がAI主導になる可能性を映し出しており、既存の金融インフラとの競争が激しくなることとみられます。
Airwallexは企業向けの国際送金・経理管理サービスを提供しており、今回の調達でAIエージェント対応への投資を加速させる見通しです。
- 3
NEC国産LLM「cotomi」、秘匿環境での推論実行に成功
NECの国産LLM「cotomi」がAcompanyとの実証を通じて、秘匿環境下での推論実行に成功しました。秘匿環境とは、データやプロセスを外部に公開しない保護された環境を指しています。 金融機関や医療機関などセンシティブなデータを扱う業界では、AIの活用時に情報漏洩を厳しく制限する必要があります。秘匿環境での推論実行が実現すれば、こうした規制が厳しい業界でもcotomiの導入が広がる可能性があります。
本実証はNECとAcompanyが共同で実施したもので、国産LLMが実務環境でのセキュリティ要件を満たせることを示す重要な成果です。
- 4
AIモデル、元のコード無しで19日間かけてプログラム再現
Epoch AIが新たなMirrorCodeベンチマークを発表しました。このテストは、AIモデルが元のコードにアクセスせずに完全なプログラムを再現できるかを測定します。Claude Opus 4.7が56%の解答率で先導し、16,000行のツールキットをわずか14時間で再構築しました。 AIモデルがコード再現タスクに大規模リソースを投じて取り組んでいることは、ソフトウェア開発支援の自動化が進む可能性を示しています。ただし記事によれば、テストされたすべてのモデルが最も複雑なタスクではまだ失敗しており、実用化には課題が残っています。
最も複雑なタスクでは、あるAIモデルが19日間にわたって連続して処理を実行し、$2,600のコストがかかりました。これは現在のAIの限界を浮き彫りにしています。
- 5
OpenAI、GPT-5.6 Sol発表 Claude Mythosに対抗、政府規制下で限定提供
OpenAIが新型モデル「GPT-5.6 Sol」を発表しました。エージェント(自分で判断して作業するAI)によるコード生成ではClaude Mythos 5を上回り、Terminal-Bench 2.1で88.8%のスコアを獲得しています。当面は米政府の指示に基づき、APIとCodexを通じて限られたパートナーのみが利用できます。 OpenAIは「政府アクセスプロセスが長期的なデフォルトになるべきではない」と述べ、規制による提供制限への不満を明言しています。同時にSolは従来世代より少ないトークン(AIの処理単位)で競争相手と同等以上の性能を発揮するとされており、AI導入コストの上昇傾向に対する反論となる可能性があります。
価格は100万トークンあたりSolが入力$5・出力$30、下位のLunaが入力$1・出力$6に設定されています。7月にはCerebras(クラウド処理基盤)での提供が1秒あたり750トークンのスピードで開始予定です。
- 6
米政府がAI最先端モデルへのアクセスを個別判断で制限
米政府がAI最先端モデル(frontier AI models)の配布について、ホワイトハウスが個別かつ不透明なやり方で誰にアクセスを認めるかを決定する新しい方針を打ち出しました。 これまでのように予測可能で形式的な手続きがないまま、政治的・恣意的な判断によってAI技術へのアクセスが制限される可能性があります。AI企業や開発者にとって、事業計画の不確実性が高まる恐れがあります。
この方針は長年にわたる準備不足の結果であり、今後透明性のある正式な手続きに移行することが期待されていますが、その道のりは不明確です。
今後の注目点
Airwallexが企業向けサービスの強化に向けてAIエージェント対応への投資を進める一方で、NEC・Acompanyによる国産LLMの実証成功やCerebasでのトークン処理速度向上など、AIの実用化と性能向上は着実に進みつつあります。ただし、複雑なタスク処理に数週間とコストがかかる課題が残る中、各プレイヤーの価格戦略や技術的制限がどう市場環境を変えるのか、今後の動向が注視されます。
情報ソース
- Nvidia RTX Spark: 1 PFLOP, 120B LLM, From $1,799 [2026]
- Airwallex hits $11 billion valuation with $320 million raise as fintech pushes into finance run by AI agents
- NECの国産LLM「cotomi」、Acompanyとの実証で秘匿環境下での推論実行に成功
- An AI model programmed nonstop for 19 days on a single MirrorCode task that cost $2,600 to run
- OpenAI's GPT-5.6 Sol launches to rival Claude Mythos under government access rules it calls unsustainable
- White House Will Ad Hoc Decide Who Can Individually Access GPT-5.6
- Autonomous security agents need complete data. Here's how to check if yours is ready
- OpenAI unveils GPT-5.6 Sol, Terra and Luna models — but only accessible to limited preview partners for now, per US Gov
- OpenAI Has New AI Models. Here’s Why You Can’t Use Them
- OpenAI unveils GPT-5.6 amid US AI regulatory drama
このニュースを友達にシェア
気になりそうな人に、今日のまとめをそのまま送れます。
AITodayで毎日のAIニュースを無料で受け取る
200以上のAIソースを毎朝1分で。Email / LINE / Slack 配信。
無料で登録する