
グーグルが新しいAI気象モデルを公開。
競合より高精度で、解像度や降雨予測も向上。
グーグル製品の天気情報に順次活用される。
何が起きたか
Google DeepMindとGoogle Researchが新たなAI気象予測モデル「WeatherNext 3」を公開。今後、Google検索やGoogleマップ、Geminiに順次組み込まれるという。
なぜ重要か
Operational WeatherBenchでの評価で過去最高の精度を記録し、Google、Microsoft、Nvidia、ECMWFの各モデルや米国立気象局の従来予報を上回った。解像度は5km単位まで対応し、降雨予測の精度は前身のWeatherNext 2より60%向上。予報の更新頻度も6時間ごとから1時間ごとに改善された。国内の気象関連事業者は、高精度なAI予報の実用化で競争環境が変わる可能性があるとみられる。
注目点
グーグルは「高解像度の全球予報に生の観測データを直接取り込んだ初のAIモデル」と主張するが、スタートアップのWindBorneは自社モデル「WeatherMesh 6」が2025年末から同様の方式を採用済みだと反論している。
WeatherNext 3の登場は、物理法則に基づく従来の予報から深層学習への移行がさらに進む節目となる。ECMWFが2018年に50年以上分の気象データを公開したことで、研究者は政府機関のツールと同等以上の精度で迅速に予測するモデルを訓練できるようになった。WeatherNext 3は、従来のAIモデルの弱点だった広域予報や降雨予測の精度不足を、高解像度化と生データの取り込みで克服した。
この精度向上は設計上の工夫によるもので、パラメーター数は前モデルの2.4倍に増え、特定の気象観測所を対象にした学習を実施している。これにより、より詳細な予測と地上データによる検証が可能になった点が重要だ。一方で、このモデルは依然として各国の気象データセットに依存しており、WindBorneは自社モデルが2025年末から生の観測データを活用していると主張するなど、この分野はなお発展途上にある。より広い意味では、予報精度の向上が再生可能エネルギーや途上国の農業などの分野に恩恵をもたらす可能性があると、ビル・ゲイツ氏も指摘している。
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