
何が起きたか
BaiduのUnlimited-OCR(3B、アクティブ0.5B)はOmniDocBench v1.5で93.23を報告し、DeepSeek-OCRの87.01、DeepSeek-OCR 2の89.17を上回る。
なぜ重要か
論文の表自体が比較対象をエンドツーエンドのVLMモデルに絞っているため、この結果は購入者が実際に使う可能性のあるOCRツール間の順位を確立するものではない。
こういう要約が、毎朝あなたのメールに届きます。
Unlimited-OCRは、すでにPaddleOCR、GLM-OCR、DeepSeek-OCR、MinerUがひしめく文書OCR分野に現れた最新の名前だ。モデルの出自は明確で、DeepSeek-OCRを起点に、デコーダのアテンションをReference Sliding Window Attention(R-SWA)に置き換えた設計で、直近に生成した出力のうちKVキャッシュが保持すべき量を制限する。Baiduはコードと重みを公開し、論文は2026年6月22日にarXivへ最初に投稿された。
この設計が意味することと意味しないことは、名前の中に埋もれやすい。KVキャッシュが出力長とともに増えるのを防ぐことと、ページが増えてもGPUメモリが一定であることを言うのは同じではない。入力画像、モデルの重み、前処理はいずれも依然としてメモリを消費するからだ。同様に、論文の内部評価には40ページ超の文書も含まれるが、標準最大長は32Kで、公式のマルチページ推論の例は最大32,768を指定している。クラウドサービスの500ページというAPI上限は提出された文書に適用されるもので、ローカルモデルが1回で読める量を指すのではない。また、APIドキュメントの更新日はモデルのリリース日ではない。
モデルをローカルで動かすかBaidu CloudのAPIを呼ぶかは、同じものを二度選ぶことではない。APIは非同期で、タスクを送信しIDを受け取り、結果を取得する。一方、ローカルのinfer_multi呼び出しが同じ入力ルールや上限を共有すると考えるべきではない。Baidu Cloudの現在のドキュメントは期間限定の無料枠を用意し、無料テスト枠は個人の実名認証が200ページ、法人の認証が1,000ページとなっている。
精度の比較も注意深い読み方を要する。論文の表1はエンドツーエンドのVLMモデルに限定しており、93.23をあらゆるOCRシステムへの勝利と見なすのは、この表が対象とする範囲を超えて比較を拡大することになる。GLM-OCRのような構成はレイアウト解析と領域認識を組み合わせているからだ。評価者が公開したv1.6_full表は別の出所による別の数値であり、論文自身のv1.5の数値と自己申告のv1.6値93.92は、94.00のようなv1.6_fullの項目と混同されていない。バージョン表記は同じ系統内でも重要で、MinerU2.5-ProとMinerU-2.5は異なる評価済みチェックポイント(MinerU2.5-Pro-2605-1.2BとMinerU2.5-2509-1.2B)を指す。日本語の調査用途では、v1.6_full表だけでは縦書き、ルビ、手書き解答の順位は決まらない。評価属性が英語、簡体字中国語、およびその混在を中心としているからだ。だからこそ次の一歩として推奨されるのは、別のベンチマークではなく、自分の文書による小規模な専用テストセットの作成なのだ。
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