
データ分析ソフトウェア大手のPalantirが6月末決算で売上を93%増の19億4000万ドルに伸ばし、市場予想を大きく上回りました。
カスタマイズAIサービスへの企業需要が急増し、特に米国の商用売上が149%増と急伸しています。
CEO Karpは「初めて人々が私たちを信じてくれた」とコメントし、OpenAIなどのオフザシェルフモデルではなく、データ主権を重視する企業がPalantirを選択する傾向が強まっていることを強調しています。
何が起きたか
Palantirが6月末決算で売上を93%増の19億4000万ドルに伸ばし、アナリスト予想の18億100万ドルを上回りました。純利益は11億ドル程度(1株41セント)で、アナリスト予想の35セントを超過。株価は時間外取引で14%超上昇しました。
なぜ重要か
Palantirは従来、AIモデルが企業データを盗用すると主張してOpenAIやAnthropicと対比してきたものの、市場の信頼を得られず株価が圧迫されていました。CEO Alex Karpは「初めて人々が私たちを信じてくれた」と述べ、カスタマイズされたAIサービスの優位性が認識されつつあることを示唆しています。
注目点
米国商用売上が149%増と急伸し、1000万ドル以上の大型案件が73件、500万ドル以上が98件に達しました。通年2026年の売上ガイダンスを81億5000万ドル~81億5800万ドルに上方修正し、米国商用売上成長率は最低134%を見込んでいます。
Palantirは6月30日決算で売上を93%増の19億4000万ドルに伸ばし、アナリスト予想の18億100万ドルを大きく上回りました。純利益は約11億ドル(1株当たり41セント)で、アナリスト予想の35セントも超過しています。CEO Alex Karpは決算説明会で「初めて人々が私たちを信じてくれた」と述べ、米国商用売上が149%増となったことを強調しました。
第2四半期の取引実績は堅調で、100万ドル以上の案件を220件、500万ドル以上を98件、1000万ドル以上を73件クローズしました。政府向け売上は90%増と伸び、商用・政府を合わせた米国全体の成長を牽引しています。同社は従来、OpenAIやAnthropicなどのシリコンバレー企業のAIモデルについて、企業のプライベートデータを盗用すると主張してきました(他社は否定)。カスタマイズされた企業向けAIソリューションへの需要拡大により、市場はこうした同社の戦略的な差別化を評価し始めたとみられます。
株価は時間外取引で14%以上急騰し、市場の好感が明確に示されました。5月決算では売上成長率85%、利益超過を達成しながらも株価が7%下落するなど、投資家の期待値上昇に対する懸念があったのと対照的です。同社は第3四半期の売上を21億6000万~21億6400万ドル(アナリスト予想20億ドル)と見通し、通年2026年ガイダンスを81億5000万~81億5800万ドルに上方修正しました。従来予想71億8200万~71億9800万ドルからの大幅引き上げです。米国商用売上成長率は最低134%を見込んでいます。
最高営収責任者で兼任最高法務責任者のRyan Taylorは説明会で「顧客はAI依存ではなくAI主権を選択し、より緊急性と確信を持って私たちと深い関係を築いている」とコメントし、企業がデータ自主性を重視する傾向を述べています。Karpはこの成功を、市場が変化する前に非従来的なアイデアに賭ける企業文化が実を結んだものと解釈しており、Palantirの長期戦略の有効性が市場に認識される転機を迎えたと見えます。
Palantirはこの1年間、OpenAIやAnthropicなどのシリコンバレー企業による汎用的な生成AIモデルに企業顧客を奪われるのではないかという懸念に直面していました。5月も好調な決算(売上成長率85%)を報告しながら、株価は7%下落するなど市場の信頼が揺らいでいました。しかし今回の93%売上増と1000万ドル超の大型案件73件という実績は、企業が単なるオフザシェルフのAIモデルではなく、カスタマイズされたデータ主権重視のソリューションを求めていることを示唆しています。Karpの「初めて人々が私たちを信じてくれた」というコメントは、市場評価がようやく会社の事業モデルの優位性を認識し始めたことを象徴しており、同社の長期的な差別化戦略の有効性が立証される転機となる可能性があります。
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