
何が起きたか
コーセルは第1四半期売上高が前年同期比54.0%増の78億円、営業利益は5億4500万円の黒字に転換し、通期営業利益予想を13億3500万円から23億円に引き上げた。
なぜ重要か
半導体製造装置向け受注は約35億円と前年の4倍超に達し、顧客の装置が生成AI向けメモリーメーカーに好調に販売されていると説明。AI支出が装置内部の電源部品にまで及んでいることを示す。
注目点
第1四半期には顧客の前倒し発注が含まれるため、会社側は第2四半期以降は受注ペースが落ち着くと見込む。メモリー装置の設備投資が持続するかが焦点となる。
誰に効くかこれはAIデータセンターに関連する電源・パワエレサプライチェーンを追う投資家やアナリスト、ならびに半導体装置メーカーやAIサーバーメーカーの調達担当で部品のリードタイムを検討する層に影響する。
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9月18日のコーセルのサプライズ決算が、日本の電源・パワエレ銘柄全体の再評価に火をつけた。株価は後場寄り付きから買い気配のみで始まり、出来高は平常時の10倍超。連休明けも買いは続き、9月25日終値1474円は決算発表前から約12%高となった。上昇の背景は単なる見出しの成長だけではない。半導体装置向け受注は前年の約8億円から約35億円へ膨らみ、総受注額は130億円(前年比2.5倍)、受注残は94%増の179億円に達した。
この動きはAIインフラの見方の大きな転換と結びついている。IEAは世界のデータセンター電力消費が2025年の485TWhから2030年に950TWhへほぼ倍増すると予想。単一GPUの消費電力は数世代前の約400Wから最新世代では1000W超となり、ラック当たり電力は約130kWから600kWへ上昇するとみられる。Nvidiaは2027年に800V直流給電アーキテクチャを本格採用する計画を表明し、RohmやRenesasがパートナーに名を連ねる。富士経済は世界のパワー半導体市場が2025年の約3兆8000億円から2035年に約7兆3000億円へほぼ倍増すると予測する。
こうした熱狂の一方で、記事はリスクも指摘する。コーセル自身、第1四半期の受注には顧客の前倒し発注が含まれるとし、第2四半期以降はペースが落ち着くと見込む。業績はメモリーの設備投資サイクル、部品価格、筆頭株主LITE-ONとの関係に左右され続ける。より広く見れば、7月のAI関連株の急落後、市場はテーマ全体を買う段階から実際の業績で銘柄を選別する段階へ移行しつつあり、物語ではなく実行力が注視すべき点となっている。
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