
アジアのスタートアップ資金調達が2026年第2四半期に428億ドル(約6.8兆円)に達し、3年以上ぶりの四半期最高額を記録した。AI急成長と中国企業資金調達の急増が主な要因。
AI関連スタートアップだけで26億ドル(約4.2兆円)超を獲得してベンチャーキャピタル全体の60%超を占める過去最高記録となり、中国企業は30億ドル(約4.8兆円)超を集めて前年同期比424%増。しかしこうした成長の裏には激しい選別が隠れている。
取引件数が複数年ぶりの低水準に落ち込み、選ばれた起業家は大型の資金を確保する一方で、大多数は資金調達がより厳しくなっていることを示唆している。
何が起きたか
アジア拠点のスタートアップが2026年第2四半期に428億ドル(約6.8兆円)を調達し、3年以上ぶりの四半期最高額を記録した。AI関連スタートアップがベンチャーファンド全体の60%超、26億ドル(約4.2兆円)超を獲得して過去最高となり、中国企業は30億ドル(約4.8兆円)超を集めて前年同期比424%の伸びを示した。
なぜ重要か
資金集中は投資家の厳選ぶりを浮き彫りにしている。AI関連企業と中国企業が莫大な資本を吸収する一方で、取引件数は複数年ぶりの低水準に落ち込み、ほとんどの起業家が小規模資金さえ確保に苦戦している状況を示唆している。非AI・非中国系のアジアのスタートアップにとっては、全体的な好況にもかかわらず資金調達環境の厳しさが続く可能性がある。
注目点
中国の大規模言語モデル開発企業DeepSeekが6月に74億ドル(約1.2兆円)を調達し、報道値で500億ドル(約8兆円)の企業評価額を獲得。これは単独で過去最大の資金調達ラウンドとなった。StepFun(中国)とDayOne(シンガポール)がそれぞれ25億ドル(約4000億円)を調達して2位タイとなった。後期段階のラウンドは4年以上ぶりの高水準となる約210億ドル(約3.4兆円)に達した。
2026年第2四半期はアジアのスタートアップ資金調達の状況における転換点となった。428億ドル(約6.8兆円)の総額は単なる回復ではなく、3年以上ぶりの四半期最高額であり、同地域における投資家信頼の広範な反発を示唆している。しかし、その反発の構成は極めて偏っている。AI関連スタートアップと中国企業が主な受益者で、配置された資本の大部分を占めている。
AIがアジアのベンチャーファンド全体の60%超を占める支配力は、基礎的なAIインフラと大規模言語モデルに対するグローバル投資家の需要を反映している。DeepSeek、StepFun、DayOneなどわずかな企業がリソースを独占している。同時に、中国のスタートアップ資金調達が前年同期比424%に急増したのは、DeepSeekの歴史的な74億ドル(約1.2兆円)のラウンドに部分的に牽引されているほか、規制や地政学的な逆風に直面していた市場全体の広範な回復も背景にある。この集中は、全体的な資金調達が堅牢に見える一方で、実は根底にある取引環境は実際に縮小していることを意味している。第2四半期に資本総額が急増したにもかかわらず取引件数が複数年ぶりの低水準に落ち込んだことは、資本が多様なエコシステム全体に広がるのではなく、少数の大型の勝者に流れていることを示している。
たとえば、いま届くならこの3本です
AIが要約して、あなたの選んだトピックだけを1日1通。LINE・Email・Slackで届きます。
登録無料・30秒で完了・いつでも解除できますAITodayについて →
この記事についてわからないことをAIに質問できます。Q&Aはこのページに公開され、他の読者も読めます。
ViskoはLlama Venturesからプレシードで1000万ドルを調達し、長編動画を生成するライブモデル「Orbis」を一般公開した
8月の米国市場は上昇で終え、S&P 500は2.6%高、ナスダックは3.9%高となった

アブダビ拠点のNeurovia AIが、サウジアラビアの治安機関向けに映像ファイルを最大95%圧縮できるソフトウェアを提案している

AI企業のRunwayが、新カテゴリー「インターフェース・ワールドモデル」の第一弾となるSolarisを発表した

ジョンディアは、農家が過去の農場データについて自由な質問ができる対話型AIツール「JD」を発表した

エヌビディアCEOのジェンスン・フアン氏がFox Businessで、AIはチップ工場やパッケージング、コンピューター工場、AIファクトリーなどで「数十万人規模」の雇用を生み出すと発言
