
Salesforceパートナーは、Agentforce開始から2年経っても有意な収益を報告していない。
Salesforceは年10億ドルの経常収益を主張するが、調査では低調な採用と顧客の懐疑が示された。
3分の1が強い関心を示す一方、多くは時間を要するか需要が乏しい。
何が起きたか
TDコーエンの調査で、米国・欧州・アジアのSalesforceパートナーはいずれも、AIエージェント構築プラットフォーム「Agentforce」による受注活動を確認できていない。3分の1が強い関心と購入・トライアルの動きを報告する一方、11%は当面の関心が薄く、56%はイニシアチブが成熟してから関心が高まると予想している。
なぜ重要か
CEOのマーク・ベニオフ氏は、Agentforceの年次経常収益が10億ドルを超えたと主張し、AIエージェントが一般的なタスクを代行してソフトウェア更新需要を減らす「SaaS終焉」に対抗する中核と位置付ける。だがパートナーの声は採用が低調であることを示す。キーバンクのCIO調査では、顧客はAgentforceプランを否定的に捉え、「企業データが有意義なAI活用に十分に統合されていない」「製品として未完成」と指摘した。国内のSalesforce関連企業は、Agentforceによる受注拡大が当面見込めない可能性がある。
注目点
Salesforceは2027年度第1四半期(4月30日終了)の残存履行義務が前年比14%増の336億ドルとなり、Agentforceが寄与したと発表。ただ、コマースとTableauの軟調が一部を相殺した。パートナーの3分の1が業績目標を達成・超過したが、前四半期の43%から低下している。
Salesforceは「SaaS終焉」への対抗策としてAgentforceを旗艦に据えた。AIエージェントが企業の日常業務を自動化し、従来型ソフトウェア更新の需要を減らすというシナリオへの戦略的転換だ。このプラットフォームは、ユーザーがAIエージェントを構築・テスト・導入・管理・調整できるように設計されている。しかし開始から2年、Salesforceの公式主張とパートナーの実態との隔たりは広がっている。ベニオフ氏はアナリストに対し、Agentforceの年次経常収益が10億ドルを超え、336億ドルの残存履行義務(前年比14%増)の牽引役と述べたが、現場は異なる状況を示す。3大陸のパートナーへのTDコーエン調査では、Agentforceによる受注成長の証拠はゼロで、強い関心と初期購入活動を報告したのは3分の1に留まった。全体像は厳しい。Salesforceパートナー全体の商業成長は鈍化し、目標達成・超過は前四半期の43%から3分の1に低下した。キーバンクのCIO調査も圧力を強め、エンタープライズ顧客が採用曲線の問題ではなく、データの整合性不足や製品準備の欠如といった根本的な問題を指摘した。
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