
何が起きたか
岩井コスモ証券シニアアナリストの斎藤和嘉氏がAI・半導体株のバブル懸念を一蹴。AIエージェントとトークン消費増でチップ・メモリー需要は倍増すると述べた。
なぜ重要か
AIの普及で「トークン」消費が指数関数的に増え、トークン当たりのメモリー使用量も増え続けるため、両者が相乗して半導体需要を大きく押し上げるというのが同氏の見方。
注目点
自律型AIエージェントが1命令で複数回の推論を行い普及するかが鍵。これがCPU・メモリー需要を左右する。斎藤氏が予想する2026年の半導体製造装置販売30%増が市場全体で実現するか注目だ。
誰に効くかAI・半導体株を保有または検討する個人投資家や、チップ銘柄を選ぶポートフォリオマネージャーは、同セクターの需要がバブルではなく構造的だという論拠を得る。半導体製造装置メーカーやメモリーサプライヤーを担当するアナリストも、エージェント主導の推論とメモリーの論点を検討するだろう。
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記事は、2026年夏にAI・半導体株を襲った不安から始まる。米ハイパースケーラーの過剰投資懸念や、Nvidiaが顧客企業に資金を提供する「循環的な取引」への懸念だ。しかしインタビューを受けたアナリストたちは、それらを決定的な問題とはせず、需要の構図が変化したため懸念は的外れに見えると論じる。斎藤氏の自信は単純な掛け算に基づく。AIモデルが高性能になるほどトークン消費は指数関数的に増え、トークン当たりのメモリー消費も増え、両者が相まって半導体需要を大きく押し上げる。同氏はまた、米クラウド事業者CoreWeaveが売上の4倍に相当する資金を投資している点を挙げ、こうした拡大は過剰とは言えないと主張する。
今中氏は構造的な視点を加える。この1年でAIデータセンターの中身は変わった。これまではOpenAIのChatGPTのような、人間の1命令につき1回の推論を行う生成AIの利用が中心だった。今後は、1命令で複数回の推論を行い、文書の要約、必要事項の入力、会計処理などを自らこなす自律型AIエージェントが広がる。外部知識を検索するRAGを頻繁に使うためシステム負荷が高まり、今中氏によれば各AIチップは全体を調整するために複数のCPUを必要とする。次世代データセンターは、長期保存用の大容量NANDフラッシュメモリー、高速光配線用のインジウムリン基板や光増幅器、効率化のためのDC配電やMLCCも必要とする。今中氏は、4月以降のSOX指数の上昇をこうした新たな需要源と結びつける。
日本企業への恩恵も大きいと記事は見る。斎藤氏は2026年に半導体製造装置の販売が市場全体で30%増え、2028年からTSMCなど新工場が本格稼働すると予想し、2030年に向けて黄金時代が続くと述べる。投資家にとっての焦点は、自律型AIエージェントへの移行が実際に進むかどうかにかかっているように見える。これがCPU・メモリー需要の予測を裏付けるからだ。エージェントの普及が止まれば、需要倍増の論拠は弱まる。記事はまた、半導体成長の恩恵を受けるためにNvidiaだけを買う時代は終わったと指摘し、個別銘柄選びに迷う人にはSOX連動ETFやインデックスファンドを提案する。
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