
AWSがBedrockでエージェント型検索の新設計書を公開。推論エージェントが質問を複数のナレッジベースに振り分ける。
可観測性と評価機能を標準装備。
信頼性と透明性の高いAI導入を企業に支援する。
何が起きたか
Amazon Web Services(AWS)は、Amazon Bedrock Managed Knowledge Base上でエンタープライズ向けエージェント型検索を構築するソリューションを発表した。このソリューションには、質問を推論し、適切なナレッジベースにルーティングし、引用付きの回答を返すエージェントが含まれる。展開は4つのAWS CloudFormationスタックの連鎖で行われる。
なぜ重要か
基本的なRAG(検索拡張生成。モデルがテキストを取得して質問に答える方式)とは異なり、このエージェント型アプローチは、複数の情報源にまたがる複雑な質問に対し、どのナレッジベースを参照するかを判断して処理する。ただし、エージェントが何をしたか、回答が適切かを観察するという課題が生じる。このソリューションでは、7層のテレメトリと、オンデマンドおよび継続的な評価の両方を備えた2つのCloudWatchダッシュボードで対応している。
注目点
このソリューションには、財務レポート(Octank Financial 10-K)と気象レポート(米国議会調査局の竜巻に関する報告書)という2つのサンプルコーパスが含まれ、ナレッジベース間のルーティングを実演する。Amazon Bedrock AgentCoreとAgentCore Gatewayで構築されており、ゲートウェイがネイティブのbedrock-knowledge-basesコネクタを使用するため、検索用のカスタムLambdaは不要だ。
今回のAWSの動きは、単純なRAGプロトタイプから本番AIシステムへ移行する企業の課題に直接応えるものだ。従来のブログ投稿では単発のRAGを自動化していたが、チームが複数情報源の質問へ対応を広げるにつれ、エージェントの推論を可視化・検証する必要性が重要になる。OpenTelemetryスパンと評価ダッシュボードを最初から組み込むことで、AWSはManaged Knowledge Baseをエンタープライズ向けオプションとして位置づけている。特に、自前のベクターデータベース管理が必要でエージェント機能が欠如するDIYアプローチと比較すると、その差は明確だ。
2層のルーティング設計も注目に値する。エージェントの推論モデルが適切なナレッジベースを選択し、その後AgenticRetrieveStreamがサブクエリ分解と反復検索をそのベース内で実行する。この分離により、ナレッジベースごとのシグナルが明確に保たれ、トラブルシューティングやコスト追跡に不可欠となる。サンプルで異なる2つのコーパス(財務と気象)を使用しているのは、このルーティングを実際に示すためだ。企業にとって重要なのは、このソリューションが単一のCloudFormationチェーンとして展開可能で、再現性と一貫性があり、本番ワークロードの前提条件を満たすことだ。
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