
何が起きたか
アンワル首相は10月24日の演説で、孫氏がサラワク州クチンと半島マレーシアを500億ドルのAI・データセンター計画の拠点に選んだと述べた。地域最大級の投資の一つ。
なぜ重要か
この計画は同国経済の約10分の1に相当し、2021年以降に記録された940億ドルのデータセンター投資を5割超押し上げる規模だ。
誰に効くかこの計画はマレーシアの経済企画当局とデータセンター開発業者に届く。500億ドルが実現すれば同国の投資パイプラインは5割超膨らむ。2022年以降、成長を自らの政権の柱としてきたアンワル氏にとっては政治的な指標にもなる。
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ソフトバンクは世界でAIインフラに巨額を約束してきた。3月にはオハイオ州パイクトンの単一AIデータセンターキャンパスに5000億ドルを投じると表明し、入居者と費用を分担する見込みを示した。数カ月後にはフランス北部のAIデータセンターに450億ユーロ(503億ドル)をコミットした。今回のマレーシアでの協議がまとまれば、これらより小さいものの、他社が同国に約束した額をはるかに上回る。
10月8日にGrab Holdingsとサラワク州政府のエネルギー会社Petroleum Sarawakと交わした枠組みは、サラワク州でAI・デジタルインフラ基盤を検討するものだ。アンワル首相が孫氏の選択先と述べた州と同じであり、協議がゼロからではなく既存の枠組みの上に進んでいることを示す。ただし両者の関連については明らかにされていない。
アンワル首相はマレーシアを中立・非同盟の投資先として打ち出してきた。7月には2030年までに「AI国家」を目指すAI Malaysia構想を発表し、政府は半導体の組立・検査から先端パッケージングやチップ設計へとバリューチェーンを上ることを狙う。この投資は2022年に就任し、Merdeka Centerの調査で支持率52%と現職上級政治家で最も人気を保つアンワル氏に追い風となる。マレーシアは遅くとも2028年2月までに総選挙を実施する必要があり、アンワル氏は2026年下半期の前倒し選挙を検討していたが、州選挙での敗北や連立政権の不安定さを受け、現在は2027年下半期への先送りを模索していると報じられている。
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