
SalesforceとServiceNowがAIによるSaaS侵食論に反証した。
両社とも好決算を発表し株価が急騰した。
AIはソフトを不要にするのではなく、プラットフォームを拡大している。
何が起きたか
SalesforceとServiceNowがそろって好決算を発表し、株価が急上昇した。CRMは決算発表日に22.58%高、NOWは直近1カ月で25.14%上昇した。AIがエンタープライズソフトを侵食するという懸念が覆され、むしろAIがプラットフォームを拡大しているという結果を示した。
なぜ重要か
SalesforceのAgentforce ARRは15億ドルを超え、前年比240%以上に拡大。ServiceNowのAI ACVは10億ドルを突破した。両社の決算は、AIがSaaSを不要にするという「SaaSpocalypse」論に反証した。この結果が永続的な反転か一時的な猶予かが次の焦点となる。国内の法人向けソフト業界では、AIが競争優位を高める可能性がある。
注目点
SalesforceはFY27の売上高見通しを461億ドル〜464億ドルに引き上げたが、そのうち自社業績による上乗せは1億ドルのみ。Agentforceクレジットのリフィルが予約の50%を占める状況が継続するかが、持続的な成長の試金石となる。
投資家は数カ月前から、AIがエンタープライズソフトを「侵食」すると賭けてきた。しかし、SalesforceとServiceNowの決算はこの見方を覆し、AIがむしろプラットフォームを拡張していることを示した。Salesforceは「信頼できるデータ基盤」としての地位を強化し、AnthropicとのClaudeForce導入やHeadless 360を発表。一方ServiceNowは、AI Control Towerで500以上の顧客が稼働し、Armis、Veza、Moveworksの買収でサイバーセキュリティ分野での上位進出を目指す。
ただし、注意点もある。SalesforceのFY27ガイダンス引き上げのうち、自社業績による部分は1億ドルのみであり、戦略投資利益がEPSを2.53ドル押し上げた。ServiceNowもQ2は米国連邦政府のオンプレミス売上がQ3から前倒しされた恩恵を受けた。このため、両社の「本物の」有機的成長を確認するには次の四半期を待つ必要があるとみられる。それでも、SaaSpocalypse論が深刻な打撃を受けたことは確かだ。
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