
チェシャー校は教員がAIツールを自由に選べる。
授業計画に使うが、生徒へのフィードバックには使わない。
何が起きたか
コネチカット州の私立校チェシャー・アカデミー(生徒約400人)はChatGPT、Perplexity、MagicSchoolなど様々なAIツールを併用する。教員は授業計画や採点ルーブリックなどの教材準備にAIを使うが、品質や個別対応、プライバシーへの懸念から、生徒へのフィードバックに使う教員はまだいない。
なぜ重要か
同校は特定の技術を指定せず、AI全般の活用法を教職員に研修している。誤った回答や偏った応答の可能性を含め、技術の限界も強調する。生成AIの登場で教員の負担が増える中、OpenAIやユネスコが教室での活用を推す一方、多くの教員は対応に戸惑っている。こうした中で生まれたのが同校のアプローチだ。日本の学校現場でも、教員がAIを教材準備に使い始める一方で、生徒へのフィードバックには慎重な姿勢が広がる可能性がある。
注目点
チェシャー校は「生徒AI協議会」を試験的に設置し、生徒がメディアを作成したり、健全なAI活用法について議論を主導したりする。課題は信号機のように色分けされ、緑はAI全面許可、赤は禁止、黄は制限付きで許可(例えば、チャットbotでのメッセージ送信は禁止だが、スペルチェックは許可)とされる。MagicSchoolの個人プランは年額100ドル未満で使い放題だ。
この記事は、チェシャー校を、画一的な指示に頼らず生成AIに適応する学校の事例として取り上げる。特定のツールを指定せず、教員に汎用的な手法を研修するという決定は、AIを有意義に統合する方法を巡る教育現場の広範な迷いを反映している。教員はAIを主に授業計画やルーブリック作成といった事務作業に使い、質や個別対応への懸念から、生徒向けフィードバックには使わない。
注目すべきは、同校が生徒の振り返りを重視している点だ。フランス語教員のミリアム・プシービワ=バウム氏(経験約30年)は、生徒がAIによる自分の文章の修正を批評し、互いのAI活用作品を匿名で採点する課題を開発した。この手法は全校に広がり、信号機方式の表示や試験的な「生徒AI協議会」につながった。これは、生徒を政策の受け身の対象ではなく、適切なAI利用を定義する能動的な参加者として位置づけるものだ。
また、教育現場におけるAIツールの現実的な経済性も浮き彫りにする。MagicSchoolの個人プランは年額100ドル未満で使い放題。一方、Anthropic、Google、OpenAIなどの汎用チャットbotも事務作業に使われ、一部は学校向け機能を出しているが、結果はまちまちだ。学校は、専門ツールと汎用ツールのバランスを取りながら、細分化された市場を渡り歩いている現状がうかがえる。
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