
何が起きたか
富士フイルムビジネスイノベーションは10月29日、A3カラー複合機「Apeos C7072シリーズ」を発売する。
なぜ重要か
同社はこの製品を単なるプリンターではなく、紙の文書を取り込み、自動的にクラウドへ保存し、「REiLI Business」AIで分類・構造化するプラットフォームとして売り込む。
注目点
発売は10月29日。同社は発売後、各地でフェアや販売店向け説明会を開き、新機能を説明するとしている。
誰に効くか複合機の導入を検討する企業のIT部門や総務部門は、クラウド連携機と単体機を比較検討する必要があるかもしれない。経費のレシートを扱う経理部門や名刺を扱う営業部門など、文書の多い部署が最も明確な対象だ。スキャンした文書の分割、命名、ファイリングを自動化できるためだ。
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今回の発売は、同社がソリューション事業への転換と表現する事業再定位を反映している。山田隆一取締役によると、Apeos C7072シリーズはその転換を象徴する製品であり、ハードウェアとソリューションを組み合わせ、AI時代の顧客の働き方の変化を支える。狙う課題は明確だ。企業はAIを使いたいが、データの多くが未構造化のままだ。
技術面では、富士フイルムが長年培ってきた画像処理と自然言語処理の技術を基盤とするAIブランドREiLI Businessを活用する。標準の両面フィーダーは毎分300枚の読み取りに対応し、「マルチクロップ」や「ドロップアウトカラー」などの機能が紙文書を扱いやすい電子データに変換する。鍋田俊之CTOは、複合機を「AI Ready」にすることが狙いだと述べ、装置が取り込んだ情報をAIが使える形で自動保存し、今後はMCPサーバーなどの仕組みを通じて基幹システムとの連携も見込むと説明した。
環境負荷の低減も並ぶテーマだ。AIが利用状況を学習してスリープのタイミングを最適化し、「Smart Addressable VCSEL」レーザー光源を使った空間センシング技術が近づく利用者を検知して装置を起動する。異常検知AIが診断データを生成し、故障候補部品の特定を助けてサービス訪問を減らす。同社は発売に先立ち5月、横浜で異なる事業部門の社員を同じフロアに集める社内再編も行ったとしている。
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