
AWS Japanが支援プログラムの物理AIプロジェクト13件を公開。51社(半数以上がスタートアップ)を採択し6カ月間支援。
物流自動化や建設塗装、輸出検品などの成果が出た。ダイフクとJDSCは100回中97回の仕分け成功。
メルカリは2028年までに倉庫の20%自動化を計画。
何が起きたか
AWS Japanは2026年8月31日の成果発表会で、物理AI開発支援プログラム参加14社による13件のプロジェクト成果を公開した。2026年1月に開始したこのプログラムは51社(半数以上がスタートアップ)を採択し、3月のキックオフから約6カ月間支援してきた。
なぜ重要か
センサーデータや言語指示に基づいてAIがロボットを制御する物理AIは、物流・建設・ECなどの実業務への応用が進む。例えばダイフクとJDSCは未学習の商品組み合わせでも100回中97回の仕分け成功を達成。メルカリは2028年までに自社倉庫の約20%を自動化し、内部コストを年間最大2億円削減する計画だ。国内の物流・建設・EC企業は物理AI活用の具体例から自社業務への応用可能性を探れるとみられる。
注目点
具体的な成果が進展を示す。豆蔵のVLA(視覚・言語・行動モデル)によるアライメントは垂直85%、水平80%の成功率を達成。竹中工務店は壁ローラーの3Dデータが不足する中、塗装作業用の訓練データを独自構築した。メルカリの検品自動化は、他の倉庫作業の10〜60倍の時間を要する工程を対象としている。
この成果発表会は、2026年1月に開始したAWS Japanの物理AI支援プログラムの進捗を示すものだ。半数以上がスタートアップとなる51社を採択し6カ月間支援することで、AWS Japanは物理的なタスクへのAI適用における革新を促進しようとしている。このプログラムは、AIがデジタル領域に限定されがちな市場のギャップに対処する。ロボットを制御する物理AIは物流・建設・製造に大きな可能性を秘めている。
特筆すべき成果として、ダイフクとJDSCは物流ピッキングの自動化に成功し、未学習のアイテムでも100回中97回の仕分け成功を達成した。これはモデルの適応性を示している。同様に竹中工務店は建設工具の3Dデータ不足に対し、自社でデータを生成してロボットの塗装タスク学習を可能にした。これらの事例は物理AIがドメイン固有の課題に適したデータで克服できることを示している。
メルカリの輸出検品自動化への取り組みは、他の倉庫工程より10〜60倍時間がかかるボトルネックに対処するものだ。力覚・触覚センサーと再投影技術の統合により、2028年までに倉庫の20%を自動化し、年間最大2億円を削減する計画だ。これは物理AIが具体的なコスト削減と効率向上をもたらし、企業にとって戦略的投資となることを示している。
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