
Adobe株が割安水準(10倍PER)まで売られている。
Q2決算は好調だったが経営陣交代とフリーミアム戦略シフトで株価が抑圧されている。
AI事業の成長(AI-first ARR前年比3倍)が十分評価されていないと判断され、目標株価307.15ドルで買い推奨。
何が起きたか
Adobe株は過去1年で22.98%下落し、現在株価276.63ドルで10倍の株価収益率(PER)で取引されている。6月のQ2決算は売上6.62billion ドル(前年同期比13%増)、非GAAP EPSは5.96ドルと好調だったにもかかわらず、同日株価は6.76%下げ、6四半期連続して好決算後に売られている。
なぜ重要か
AI関連の事業成長が急加速しているのに、市場がそれを評価していない点が買い機会になっている。AI-first ARRは前年同期比で3倍に成長し5億ドルを超え、Firefly ARRは3億ドルに接近、Acrobat AI Assistant ARRも約3倍成長している。一方、CFO Dan Durnが6月15日に退任し、CEO Shantanu Narayenが会長職に移行するなど経営陣の交代が進むなか、フリーミアム戦略へのシフトで短期的なARR増加率が鈍化する見込みだが、経営は「数十年の利益をもたらす基盤構築」と位置付けている。
注目点
24/7 Wall St.の目標株価は307.15ドル(現在値から約12%上値)で買い推奨、信頼度90%。従来比較企業のSalesforce(P/E約23倍)やAutodesk(Q1 FY27売上1.93billion ドル、前年同期比18.4%増)と比べてもAdobeの10倍PERは割安とみられ、次の2四半期のフリーミアム有料化転換実績が買い増し判断の鍵。
Adobeの株価下落は複数の材料が重なった結果だ。6月のQ2決算で売上6.62billion ドル(前年同期比13%増)と好調だったにもかかわらず、株価は6.76%下げており、この「好決算売り」パターンが過去6四半期続いている。株価下落の直接的な引き金は経営陣交代である。CFO Dan Durnの6月15日の退任、CEO Shantanu Narayenの会長職へのシフト、そしてCEO探索プロセスが同時進行する中、投資家のセンチメントが悪化した。加えて、管理部門の優先事項の一つであるフリーミアム戦略へのシフトが、個別ユーザーからのARR成長を短期的に圧迫する見込みだ。しかし、売られすぎとの指摘もある。Adobe全体の売上ARRは27.10billion ドルで、現在の10倍PERという評価倍数は通常ハードウェア企業向けの水準であり、ソフトウェア事業としては割安だ。特にAI関連ビジネスの急成長が市場に十分反映されていないとみられる。AI-first ARRが前年同期比で3倍に成長し5億ドルを超えた事実、Firefly ARRが3億ドルに接近していることなどを踏まえると、Narayenが強調する「数十年の利益をもたらす基盤構築」というフリーミアム戦略の中長期的な価値が認識される可能性がある。
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