
PE各社が投資先にAI専門家を配置している。ブラックストーンのオード事業は160人規模。
狙いはコスト削減ではなく収益成長だ。
ブラックストーンは25社にオードを展開予定。
何が起きたか
PE(私募 equity)各社が投資先企業にAI専門家を配置し始めたと伝えられている。ウォール・ストリート・ジャーナルは、ブラックストーンとヘルマン・アンド・フリードマンがAnthropicと15億ドルの提携を結び、約160人からなるAI専門家チームを独立会社「オード」として設立したと報じた。
なぜ重要か
オードのサービスはPE保有企業以外にも提供される予定だ。ブラックストーン、ヘルマン・アンド・フリードマン、Anthropicはそれぞれ約3億ドルの出資を約束している。経営陣がAI支出を精査する中、OpenAIはTPG主導で40億ドルの出資を受け、競合 ventureを立ち上げた。国内のAI導入を検討する企業は、PE系の外部専門組織から支援を受けられる可能性がある。
注目点
ブラックストーンは、270超の投資先企業のうち25社にこの取り組みを広げる計画で、オードのエンジニアはすでに6社で活動している。その中には、2021年にブラックストーンが買収したガレージドアオープナー製造のチェンバレン・グループも含まれ、荷物到着通知などのソフトウェア機能を拡充している。オードのCEOクリス・テイラー氏によると、PE非保有の企業を含む顧客パイプラインは「巨大で、日々拡大している」という。
今回の動きは、PE各社がAIによる価値創造への取り組み方を変えつつあることを示している。単にコストを削減するのではなく、ブラックストーンなどはAIを活用して投資先企業内に新たな収益源を築いている。上級エンジニアの専任チームを擁するオードの設立は、この戦略的意思を明確に示している。
競争環境も激化している。TPGからの40億ドルの出資を受けたOpenAIの競合 ventureは、大手AI企業が既存企業へのコンサルティングに市場を見出していることを示している。これは、ホワイトカラーのAI不安が高まる一方で、経営陣が大規模な人員削減の予測を和らげている時期に起きている。
チェンバレン・グループでの初期展開は、実際の応用例を示している。荷物到着通知などのソフトウェア機能を強化することで、オードは日常的な製品に価値を付加しようとしている。PE非保有企業からの「巨大な」顧客パイプラインがあるという主張は、このモデルがより広い市場で受け入れられる可能性を示唆しているが、長期的な成功はまだ未知数だ。
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