
メタがAI利用量による業績評価を廃止する。
今後はトークン数ではなく成果で評価する。
社員は代わりに自律型AIツールHatchをテスト中だ。
何が起きたか
メタは今週、社員に対し、業績評価がAIツールの利用量に左右されなくなると伝えた。これまで評価基準に含まれていた「AIの利用」や「AIネイティブ」といった呼称は、「成果はAIまたは他の手段で支えられ得る」という文言に置き換えられた。
なぜ重要か
ここ数カ月、社員はトークン数などの社内利用率指標を最大化しようと、AIツールを繰り返し利用。利用率上位者を「トークンレジェンド」と称するランキングまで登場していた。今回の変更で、AIが適さない場面での利用圧力から社員は解放され、キーストローク追跡プロジェクトが中止された後の信頼回復にもつながり得る。国内企業が社員のAI利用量を評価指標にする場合、同様の見直しを迫られる可能性がある。
注目点
社員は現在、ウェブ閲覧やアプリ操作ができる自律型AIツール「Hatch」を、一般公開に先立ってテストしている。プライバシーリスクや誤動作を懸念する声がある一方、Hatchのトークン消費量や生産性向上が追加の人員削減につながるのではと危惧する社員もいる。
約1年前、メタは社員を「AI主導の影響力」で評価すると表明し、実際にはチャットボットやエージェントの利用量を評価していた。これにより「AIネイティブ」「AIファースト」「AI対応」といった区分が生まれ、5月の人員削減後に不当な扱いを受けたとして約24人の社員が7月に訴訟を起こした。メタはこれらの主張を否定している。
今週の指針で、社員の影響力評価に重点が戻った。メタ広報のトレーシー・クレイトン氏は、同社は常に社員の貢献に基づいて評価してきたと述べた。エンジニアには「影響力の評価にAI導入ダッシュボードやトークン数は使用しない」と伝えられた。一方で、メタはHatchの利用を推奨するが必須ではなく、トークン消費量は引き続き急増していると社員は話す。
Hatchが想定通り生産性を高めれば、さらなる人員削減を懸念する声もある。ロイターは先週、メタが5月の8,000人削減に加えて大規模な追加削減を準備していたが、AI関連のソフトウェア不具合とエージェント開発の遅れにより中止したと報じた。CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、今年中のさらなる大規模削減は想定していないと述べている。
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