
エヌビディアは直近四半期の売上高と利益で予想を上回った。
ただ、売上総利益率の見通しはメモリーコスト上昇を反映して届かなかった。
2028年の成長予想が強かったことから株は持ち直した。
何が起きたか
エヌビディアが発表した2026会計年度第2四半期(5~7月)の売上高は962億2100万ドルで前年同期比2.06倍、調整後1株利益は2.22ドルとなり、いずれもアナリスト予想を上回った。一方、調整後売上総利益率は75.0%と、市場予想の75.1%をわずかに下回った。株価は時間外取引で一時約3%下落したが、2028会計年度の売上高成長率が約70%と予想を上回る見通しを示すと、+4.51%に転じた。
なぜ重要か
AI需要の強さが改めて確認できる一方、メモリー価格の上昇が収益性を圧迫している。エヌビディアの決算はAIインフラ投資の重要な指標となるだけに、市場全体への影響は大きい。同社はまた、AIデータセンター施設のリース保証総額が1085億ドルに急増し、SBエナジーへの1050億ドルのコミットメントを含むことを開示。顧客の大型投資が続いていることを示唆した。国内のAIインフラ投資に関わる企業は、半導体需要の強さと収益率低下の両面から影響を受ける可能性がある。
注目点
エヌビディアは第3四半期の売上高を1080億ドル±2%と予想しており、市場予想を上回るが、売上総利益率の見通しは74.0%~74.5%と、コンセンサス(74.9%)を下回る。また、8月27日のマーベル・テクノロジーと9月2日のブロードコムの決算にも注目が集まる。AI半導体業界の健全性を測る材料となるためだ。
エヌビディアの決算は、AIコンピューティング需要の急増と輸入コスト上昇という二面性を浮き彫りにした。メモリー価格の上昇は売上総利益率を圧迫しており、この圧力は他のハードウェアメーカーやAIデータセンター運営企業にも及ぶ可能性がある。投資予算が当初計画を上回る可能性もある中、2028会計年度の売上高成長率予想が大きかったことは、顧客のコミットメントが引き続き強固であることを示唆しており、四半期ガイダンスが予想を上回ったことで、投資家心理は利益率の懸念を相殺した。
セールスフォースの好決算とアンソロピックとの提携拡大は、ソフトウェア企業がAIを具体的なビジネス成果に結び付けられることを示しており、AIが収益モデルを破壊するという懸念に応えるものだ。市場は今後、マーベルとブロードコムの決算に加え、世界の半導体月次販売データに注目し、AI主導の需要ブームが持続するか減速するかを確認しようとしている。野村ストラテジストの村山誠氏はこうした慎重な見方を示している。
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