
アリババが新AI動画モデルWan3.0をベータ公開した。テキストやPDF、PowerPointから最長30秒の動画を作れる。
AI動画のちらつきやゆがみの改善を目指す。
料金は1秒あたり0.05ドルから0.28ドル。
何が起きたか
アリババの動画生成モデルWan3.0がベータ版で公開された。テキストやPDF、Webページ、PowerPointファイルを入力として、最長30秒の動画を生成できる。
なぜ重要か
前モデルWan2.5と比べ、動画の長さが2倍になった。プロンプトに基づいて最適な動画の長さを提案し、既存の動画を延長するツールも備える。Wan3.0はテキスト、画像、動画、音声を同時に処理する。国内の動画制作関係者は、既存動画の延長や長尺生成を低コストで試せる可能性がある。
注目点
wan.videoサイト、Alibaba Cloud Model Studio、Qwen CloudのAPIを通じて利用可能。スタンダード版(現在30%割引)と、より高速なプライム版の2つのプランがある。アリババは映画制作からロボット訓練まで、幅広い用途でのWan3.0の活用を提案している。
Wan3.0の投入は、アリババがAI投資を大幅に拡大している時期と重なる。同社は先ごろ、香港上場企業として過去最大の株式売却を発表し、AI推進の資金を調達。先週はAI投資の急増で四半期利益が前年比75%減と報じられた。新モデルはこうした戦略の要で、幅広い商用用途を狙う。
アリババはWan3.0をプロ・ビジネス向けのユースケースに位置づける。映画制作の迅速化やショートドラマの生成、テキストや画像からのマーケティング・研修用動画制作などが挙げられる。また、自動運転車やロボットシステムの訓練用に現実的なシミュレーション映像を生成したい技術開発者層も取り込もうとしている。こうした領域では、一貫した視覚的詳細が重要となる。
キャラクターや小道具、空間レイアウトの一貫性を維持することに重点を置くのは、AI生成動画が抱える視覚的ドリフトやゆがみといった既知の弱点に対応するものだ。この点を改善し、複数ページのドキュメントのような複雑な入力にも対応することで、アリババはビジネスデータを動画コンテンツに変換する実用的なツールとして、自社モデルを売り込もうとしている。
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