
国内半導体装置大手が好決算を発表。AI需要は中国から他地域にシフト。
中国向け比率は45.0%から26.3%へ低下。
リスクは地理的要因から顧客依存に移った。
何が起きたか
国内大手半導体製造装置5社は好決算を発表。東京エレクトロンとアドバンテストは売上高・利益とも大幅増となった。キオクシアの売上高は前年比約5倍の1兆7671億円。中国向け売上比率はピーク時45.0%から26.3%に低下し、台湾・韓国向けが急増した。
なぜ重要か
AI需要は半導体製造だけでなく、検査、記憶装置、部品にも広がっている。伊藤忠総研の小林耕太氏は、リスクの性質が地域依存から顧客依存へ変わったと指摘する。7月下旬の世界的な半導体株安は、この好決算を受けて下げ止まった。
注目点
東京エレクトロンとアドバンテストは通期見通しを引き上げた。キオクシアは第2四半期も強い需要を見込む。ロームは従来計画を維持した。焦点はAI投資の持続性と、その波及がサプライチェーンのどこまで及ぶかだ。
半導体製造装置5社の決算は、AI投資がロジックやメモリだけでなく、検査、記憶装置、部品にも恩恵を広げていることを示す。キオクシアの急成長は、AIサーバー向け大容量NANDやSSDの需要拡大に加え、価格上昇と円安効果によるものだ。ロームやルネサスも成長したが、その背景には減価償却費の減少や前年同期の特損など一過性の要因も含まれる。
中国向け売上比率は45.0%から26.3%に低下した。輸出規制や中国国内の設備投資停滞が需要を減らしたためだ。一方、台湾・韓国向けは急増した。伊藤忠総研の小林氏が指摘するように、各社の収益は地域的な広がりよりも、一部の大口AI関連顧客への依存度を強めている。
今後については、東京エレクトロンとアドバンテストが業績予想を上方修正し、ロームは据え置いた。最大の不透明要因はAIデータセンター投資が拡大を続けるかどうか、その波及がどこまで及ぶかだ。7月の市場急落は過熱感や持続性への懸念を示唆したが、これまでのところ好決算が投資家を安心させている。
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