
何が起きたか
筆者がAI Security Labを立ち上げた。LLMをローカル環境で動かしPythonから呼び出して失敗を観察する実験の場で、「AIは正しく判断できるのか」といった問いから始める。
なぜ重要か
問うべきはAIを信頼できるかではなく、どんな仕事を、どんな条件で任せられるか、人間との境界をどこに引くかだと筆者は主張する。
注目点
次回は実験環境、使用モデル、実験プログラムを詳説し、コードはGitHubで公開する。信頼できるか否かの二択は粗すぎるというのがLabの立場だ。
誰に効くかAIエージェントやツール利用アプリを構築する開発者とセキュリティエンジニアが直接の読者だ。LabはValidation、Authorization、Recoveryの制御をどこに置くかに焦点を当てる。どの作業をAIに任せるか決めるチームにも、実験と分析の手法は委任の判断に参考になるだろう。
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この連載は、AIが「質問に答えるもの」から「人間から仕事を受け取り、それを実行するもの」へ移りつつあるという筆者の認識から始まる。従来の形では、AIの文章を人が読んで判断していたため、誤りが直接システムの状態を変えることはなかった。ツールが付くと、AIはファイルを読み、コマンドを実行し、Webを検索し、APIを呼び出し、データを変更できる。AIエージェントは判断、ツール選択、実行、再判断を繰り返せる。
筆者の枠組みは、AIを信頼できるかという問いは大きすぎるというものだ。人間も間違えるし、それを理由に仕事から人を外す者はいない。重要なのは、どんな仕事を、どんな条件で、誰に任せるかである。だからLabは二つの問題を分ける。AIがどれだけ正しく判断できるかと、その判断をアプリケーションがどう扱うかだ。アプリケーション側ではValidation、Authorization、Access Control、Transaction、Idempotency、Recoveryを挙げ、これらの制御があってもAIの元の判断が誤っていたかという問いは残るとし、後の実験をKnown Answer、Consistency、Claim Verificationへ導く。
筆者は、ある仕事をAIに絶対に任せてはならないとか、便利だからAIは安全だとかを先取りしないよう慎重にし、仮説、実験、失敗、原因分析、対策、再実験のサイクルを繰り返す。Labが使える委任の境界を示せるかは、一度の攻撃成功ではなく、このループが失敗条件をどれだけ浮かび上がらせられるかにかかっていそうだ。
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