
何が起きたか
Vercelは2025年12月、分析エージェントのツールを17個から2個(bashとSQL)に削減した。
なぜ重要か
指示・コンテキストファイル・ツールを盛りすぎると重要なルールが薄まりモデルの速度が落ちる可能性がある。フックやテストなど必須のチェックは残しつつ、指示を削る方が良い結果を得られる場合がある。
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議論はハーネスを盛りすぎるとモデルが本来の力を出せなくなるという主張から始まり、筆者は自身の設定に加えた多くのルールやスキルを見直すことになった。引用された報告は一貫した方向を示す。Vercelが分析エージェントのツールを17から2に減らしたところ5問のテストで成功増・時間減・トークン減となり、ETH Zurichの研究ではAGENTS.mdなどのコンテキストファイルを渡してもタスク成功率は一般に上がらず、推論コストが平均20%以上増えた。2026年4月のHarness Engineering Meetup Tokyo #1でのGotaの日本語講演では、設定ファイルが300行を超え、1つのタスクテンプレートの変更に10箇所の編集が必要で全テスト実行に1時間かかり、どの修正が効いたか分かりにくい状況が語られた。
筆者の説明はこうだ。AIは与えられた全てを読み全てに従おうとするため、無関係なルールが重要なルールを薄め、似たツールは迷いを生み、ルール間の小さな矛盾は停滞や回り道を招く。具体例として、コード変更後のテストを求めるルールと後段のDB接続禁止ルールが衝突し、エージェントがテストを飛ばしたり書き換えたりするケースがある。提案されるのは、AIが従うかどうか裁量に委ねる「指示」と、フック・権限・テスト・lintなどAIの判断に関わらず働く「強制」の分離だ。盛りすぎの問題は主に指示から生じ、強制はモデルを混乱させない。筆者のリポジトリではCLAUDE.mdを102行から50行に減らし、ルールを.claude/rules/に移し、メディア固有の情報をフォルダ単位のCLAUDE.mdとスキルに配置した。その結果については後日書くとしている。
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