
何が起きたか
ガートナージャパンは2026年第2四半期の1000人超調査で、AI施策の正の価値獲得は58%、技術と事業リスクを整合させるCIOは25%にとどまると述べた。
なぜ重要か
多くが部分的な成果は上げているものの全社的な価値拡大に苦戦する一方、リスクは価値より速く高まっており、CIOはどちらか一方を追うのではなく安全性とガバナンスを価値創出と両立させる必要がある。
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ガートナージャパンの基調講演は、CIOの課題をAIによる価値とAIによるリスクという2本の曲線の競争として描く。2026年第2四半期に1000人超の部門リーダーを対象とした調査では、回答者が自組織でAIリスクがAI価値より速く高まっていると答えたことから、多くの組織では現時点でリスクの曲線の方が急だと示唆される。それでも58%が少なくとも何らかの正の価値を報告している。この組み合わせは、成功が部分的にとどまり全社に広がっていないことを示しており、ガートナーは組織が全社的な価値拡大に苦戦していると表現する。
調査はガバナンス面の数字も示す。技術リスクと事業リスクを整合させているCIOは25%のみだ。シニアディレクターアナリストのNeha Kumar氏は、新たなCIOの役割は価値とリスク、安全性とガバナンスを整合させることだと述べているが、この25%という数字に照らせば整合は例外であって通例ではないことがうかがえる。ガートナーの処方箋はツールだけに頼らず人に軸足を置く。AIの成功は常に人によって決まるとし、価値創出の新たな担い手としてAIの先進的な利用者を位置づける。
ここで登場するのがガートナーの「価値とリスクのフライホイール」だ。価値の側を拡大するには、先進的なAI利用者を支援して価値を複利で積み上げることが次の強い価値提案になるとガートナーは論じる。リスクを排除できるとは主張しておらず、CIOの仕事はリスクの上昇より速く価値を積み上げることであり、フライホイールは複利で増える価値とリスクの関係を可視化するために用いられる。
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