
OpenAIはChatGPT HealthをEpicのEHRシステムと統合し、医師が患者データを取り込んでAIに質問できるようにする。
統合は読み取り専用で、一部のワークフローでは直接アクセスも可能。
公共医療データソース向けのプラグインも追加した。
何が起きたか
OpenAIは7日、ChatGPT HealthをEpicの電子カルテ(EHR)システムと統合すると発表した。同システムは3億2500万人以上の患者データを保有しており、医師は患者データを取り込んでAIに質問できるようになる。一部のシステムでは、ChatGPTがEHRのワークフロー内に直接組み込まれる。
なぜ重要か
医師は予約メモ、検査結果、薬剤情報、専門医の文書などの患者情報にアクセスし、要約できるようになる。この統合は読み取り専用で、AIが記録に書き込むことはない。またOpenAIは、医療システムとの深い統合にもかかわらず、AIは診断や治療には適さないとの立場を維持している。国内の医療機関が海外製電子カルテの機能拡張に追随する動きを強める可能性がある。
注目点
OpenAIはさらに、Healthcare Public Dataプラグインも追加した。これはClinicalTrials.gov、CMS Coverage、RxNorm、DailyMed、PubMedなどの情報源からデータを取得できる。Business Associate Agreementを結んだ組織は、ChatGPT Work、Codex、アプリ、コネクタを利用してコンプライアンス準拠のワークフローを構築することも可能だ。
今回の動きは、OpenAIが米国の医療現場で広く使われる主要なEHRシステムであるEpicを通じて、臨床ワークフローへのAI組み込みを大きく前進させたことを示す。読み取り専用設計は、AIが記録を改変するリスクを防ぎ安全性への懸念に対応する一方、統合の価値は医師がすでに持つデータの要約・統合にある。OpenAIが米国の全消費者向けにChatGPT for Healthを展開した際は、週間3億件の健康関連クエリを記録し、AIによる健康情報支援への強い需要が示された。しかし、AIは診断や治療に適さないとする同社の主張の背後には訴訟もある。フロリダ州の牧師が瀕死の推奨だったと主張するケースや、ユーザーの家族が薬の用量アドバイスをChatGPTのせいだと訴えるケースだ。OpenAIが27の臨床ユースケースで4300人以上の医師を対象に行った内部調査では、回答の99.1%が安全と判定されたが、医療においてはわずかな誤り率でも深刻な結果を招きかねない。
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