
SK HynixがHBM市場で約55%のシェアを握る。
米国の国内回帰策に支えられ、インディアナ州に40億ドル工場を建設中。
メモリー供給逼迫とNVIDIAからの強いAI需要が追い風。
何が起きたか
SK Hynixは広帯域メモリ(HBM)市場で約55%のシェアを握り、NVIDIAなどのAIハードウェア企業向けメモリ供給で首位に立つ。8月27日にはインディアナ州ウェストラファイエットで40億ドルを投じたHBM施設の起工式を行い、次世代HBMの量産は2029年後半を目指す。
なぜ重要か
世界のメモリ大手はSamsung、Micronなど数社しかなく、SK Hynixはその価格決定力を背景に売上総利益率70%超を実現。2025年はAIデータセンターからの旺盛な需要に支えられ、1株当たり利益は2倍以上、年間売上高は前年比42%増となった。国内の半導体関連企業は、AI向けメモリ市場の需給逼迫による影響を受ける可能性がある。
注目点
インディアナ州のプロジェクトにはCHIPS法に基づく約4億5800万ドルの補助金と5億ドルの融資がつく。主要顧客のNVIDIAは1日当たり10億ドルの売上を報告し、2028年まで二桁成長が見込まれており、需要の持続が示唆される。
SK Hynixの歩みは、供給網におけるレバレッジ活用の典型例だ。同社はAIハードウェアの要所に位置し、広帯域メモリ(HBM)チップを垂直に積層してGPUの隣に配置することで、AIトレーニングと推論を高速化している。世界の競合は数社しかなく、この価格決定力が売上総利益率70%超につながっており、2025年の業績(1株当たり利益が2倍以上、売上高42%増)はその成果を示している。
政府支援を受けながらインディアナ州に40億ドルの施設を建設する動きは、貿易摩擦が続く中で複雑な半導体製造を国内に呼び戻そうとする米国の取り組みと軌を一にする。この拡張は、特にNVIDIAが2028年まで高二桁成長を見込む中で、SK Hynixが今後何年にもわたり旺盛な需要が続くと見込んでいることを示唆する。とはいえ、量産開始が2029年後半とされる以上、この工場の貢献は数年先であり、当面の供給は既存能力に依存せざるを得ない。SK Hynixに注目する投資家は、HBM分野での技術的リーダーシップの維持と、米国拡張の実行力の両方を注視する必要がある。
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