AIToday
AI安全性・アラインメントAI規制・政策Lobsters AI掲載日時: 2026年10月24日 1:00

EU理事会、AI企業の個人データ利用を原則承認

LINEで送る
EU理事会、AI企業の個人データ利用を原則承認

3つのポイント

  1. 何が起きたか

    ドイツの支持を得たEU理事会は、AI企業がAI目的で任意の個人データを利用することを原則認め、企業の「正当な利益」を優先してユーザーの同意を不要とする文案を承認した。

  2. なぜ重要か

    この規定は特定の目的ではなく技術全体を正当化するため、数十年前に入力されたデータや顧客になったことのない人々も対象となり、新条文が求める実質的な保護措置もない。

誰に効くかプラットフォームやSNSがデータを収集したEU居住者が直接影響を受け、域外で処理されたデータが米国や中国のプロバイダーに流出する可能性があるEU企業も影響を受ける。

わからないところ、AIに聞けます

質問と回答はこのページに公開されます。

こういう要約が、毎朝あなたのメールに届きます。

背景と解説

理事会の承認は、欧州委員会がデジタルオムニバスに「ファストトラック手続き」を選び、基本的人権の評価を行わず、データ保護に関する欧州専門家グループも直接関与させなかった後に行われた。欧州委員会は、欧州の人々に対する「高い保護水準」を維持したまま小幅な変更にとどめると主張していた。現在理事会議長国を務め、米中AI企業の大半のEU拠点となっているアイルランドがこの案件を主導してきた。

提案された第88c条は、理事会文書では第88bis条となり、特定の目的のために処理を認めるというGDPRの通常のアプローチから逸脱している。理事会はGDPR第21条と第24条に基づく既存の権利と義務への言及を加えたが、この分析は、そうした保護策とされるものは言及がなくてもあらゆる処理に適用されると主張する。加盟国はまた、「個人データ」の定義を狭め、ユーザーID、追跡ID、IPアドレスなどの仮名が通常はGDPRの対象外となり、データが依然として個人データかどうかを主に企業自身が判断するよう提案した。

理事会に加え、欧州委員会は180度方針を転換し、現在は基本的人権より業界ロビーの利益を優先していると評されている。欧州議会の立場はまだ形成途上にあり、EPPはさらなる抜け穴を好む傾向がある一方、中道左派の議員は反発し、極右グループはビッグテックへの「フリーパス」にますます反対している。欧州司法裁判所がはるかに軽微な侵害の事件でEU法を無効としてきたことを踏まえ、実質的な制限のない法律がEUの基本的人権と両立できるかが未解決の問いである。

よくある質問
理事会文案はAIでの個人データ利用にユーザーの同意を求めているか。
求めていない。企業がAI製品の利用や学習を行う場合、優先的な「正当な利益」があると自動的にみなすため、ユーザーへの同意確認は不要となる。
法制化までに次に何が起きるか。
理事会は、まだ立場を示していない欧州議会と最終文言を交渉する必要がある。いわゆる「トライローグ」を経て最終的なEU法となる。
この変更についてMax Schrems氏は何と言っているか。
Schrems氏は「EU加盟国が米国のビッグテックに贈った史上最大の贈り物」と評し、EU企業のノウハウが米国や中国に流出すると述べた。
LINEで送る

あなたの仕事に関係するAIニュースを、毎朝お届けします。

業界と使っているAIツールを選ぶと、仕事に関係するニュースが毎朝届きます。

登録無料・Googleアカウントなら30秒・いつでも解除できますAITodayについて →

AIに質問

この記事についてわからないことをAIに質問できます。AIはこの記事・AIToday の過去記事・Wikipedia を読み、出典を付けて答えます。Q&Aはこのページに公開され、他の読者も読めます。

質問と回答はこのページに公開されます。

このようなAIの動きを、御社の業界・競合に合わせて毎朝届ける法人プランもあります → 詳しく見る

関連記事

次の記事へAIの制約はメモリ不足に移行