
画像生成AI企業の Midjourney がハリウッド大手映画スタジオから著作権侵害で訴えられている事件で、Midjourney が反論として、スタジオ自らが無許可でAI学習用に著作物をダウンロードしていることを証拠として開示するよう求める申し立てを行いました。
生成AIの学習における「フェアユース」という正当性がまだ法的に確定していない中での動きであり、今後の著作権法とAI企業の経営に重大な影響を与える可能性があります。
何が起きたか
Midjourney は Disney、Universal、Warner Bros から著作権侵害で訴えられており、6月29日にこれらスタジオが独自にAIモデルを学習させているかどうかを明かすよう求める再審査の申し立てを行いました。同社は、スタジオが第三者の著作物をインターネットからダウンロード・複製していることが「業界慣行として著作権侵害使用が正当である」という証拠になると主張しています。
なぜ重要か
米国著作権法の「フェアユース(適正使用)」という例外が、生成AI事件ではまだ確立していない法的空白があります。本件の判断は、AIの学習に用いられた著作物の利用が正当なのか違法なのかを左右する可能性があり、AI業界全体の知的財産保護と経営戦略に大きな影響をもたらすとみられます。
注目点
米国カリフォルニア州地裁がこの再審査申し立てをいつ判断するかは未定です。IP(知的財産)の専門弁護士は、生成AIと著作物使用に関わる訴訟が米国内外で数百件進行中であり、これらの判決が今後の著作権法とアーティストの権利を左右することになると述べています。
本件は、生成AIと著作権保護のあり方を巡る米国での重要な裁判であり、背景には AI学習における「フェアユース」の定義が法的に確立していない現状があります。Midjourney が訴えられたのは2025年で、6月中旬の裁判所判断がスタジオに情報開示を求める動きを却下したため、同社は6月29日に再審査を申し立てました。
同社の反論の要点は、スタジオ自らが著作物を大量に無許可で複製・学習に用いていることが明るみに出れば、AI学習に著作物を用いることが業界の標準的慣行であるという証拠になり、そうした慣行は「フェアユース」に該当する可能性があるというものです。米国著作権法は変容的な目的での利用を保護する例外を持ちますが、生成AI事件ではこの例外がどこまで適用されるかが未だ不確定です。専門家は、この分野で数百件の訴訟が並行して進行しており、これらの判決の集積が、今後の著作権法そのものの形成と、アーティストの権利保護の水準を大きく左右するものになると指摘しています。
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