
セラーノハムのラベル貼りという複雑で人手に頼っていた作業を、AI搭載ロボットで初めて自動化する技術がスペインで実用化されました。
ハムの骨の位置を AI が判定し、人間では不可能な精度と速度でラベルを貼ることができます。
食品業界で安定稼働している点から、今後同様の自動化が肉類加工業全般に広がる可能性があります。
何が起きたか
スペインの自動化企業Timpolotが、AI搭載の画像認識システムと Stäubli製SCARARobot を組み合わせ、セラーノハムへのラベル貼り自動化に世界で初めて成功しました。1時間に最大900枚のラベルを注入でき、1日に150,000~180,000kgのハムを処理できます。
なぜ重要か
セラーノハムのラベル貼りは従来、人間の作業者が骨の位置を避けながら手作業で行う必要があり、肉体的負担と専門知識が求められていました。自動化により、作業者は肉体的負担から解放され、より高付加価値な業務に配置転換でき、製品の追跡可能性も向上すると考えられます。
注目点
AIアルゴリズムが従来のビジョン機能と統合され、ハムの不規則な形状でも正確なラベル位置を判定し、針の破損を防ぐ仕組みになっています。このシステムは食品業界向けに衛生基準を満たす設計(耐食品用潤滑油、工業用洗浄に対応)をしており、大手セラーノハム生産業者で数ヶ月間安定稼働しています。
セラーノハムの製造プロセスは 10~18 ヶ月の乾燥・熟成を要し、中規模生産者でも 1 日に 5,000 枚以上を処理する大規模な産業です。ハムの自然製品としての特性から、骨の位置が個体ごとに異なり(総重量の 30~40%)、従来は人間の経験と判断に依存せざるを得ませんでした。Timpolot のイノベーションは、カメラがハムの位置を識別し、AI が骨回避を含む最適なラベル位置を判定し、ロボットが自動的にラベルを注入するという、複数のレイヤーの統合にあります。現在稼働している大手セラーノハム生産業者のシステムは 1 日 150,000~180,000 kg を処理し、1 時間あたり最大 900 枚のラベルを扱うことで、同時に製品の追跡可能性を一元管理できるようになっています。本事例は食肉産業全般における類似の自動化へのテンプレートになる可能性を示唆しています。
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