
何が起きたか
Clearview AIは、顔認識検索の情報から自動でウェブページを開きプロフィールを組み立てる試作ツールInquiryIQを開発・試験した。モデルの一つはGrokの開発元SpaceXAIのもの。
なぜ重要か
Clearviewはかつて、自社の役割は手がかりの提示までと述べていた。InquiryIQはその一部を担う設計。画像データベースは2020年の30億枚超から700億枚超に拡大した。
注目点
CEOのAmos Kyler氏はInquiryIQは提案も出荷もしていない試作品だとし、顧客に届くかが焦点となる。Woodrow Hartzog氏は監視への実効的な歯止めも失わせると指摘する。
誰に効くかClearviewが想定する直接のユーザーは警察の捜査官とその手がかりを検証するアナリストであり、AIが組み立てたプロフィールを法廷で争うのは弁護人やプライバシー弁護士となる。
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Clearviewは当初、ほとんど公の目に触れずに事業を進めていたが、2020年のNew York Timesの報道でFacebookやYouTube、Venmoなど数百万のサイトから30億枚超の画像を収集していたことが明らかになり、全米で最も物議を醸す監視企業の一つとなった。訴訟や規制当局の調査が続いたが、同社は収集をやめず、現在データベースには全米2,000以上の法執行機関が利用する700億枚超の画像が含まれるとしている。創業者のHoan Ton-That氏は2024年12月にCEOを退任し、翌春には取締役も離れた。2019年にエンジニアとして入社し昨年10月にCEOとなったKyler氏は現在、限界を押し広げることではなく、管理や監査、監督について語っている。
InquiryIQはこの方向転換にやや馴染まない。Clearviewは長年、自社の役割は可能性のある手がかりの提示までで、そこから先の調査は捜査官の仕事だと述べており、Ton-That氏も2022年にそう記していた。InquiryIQはその作業の一部を引き受ける設計とみられ、Clearviewが「Candidate Graph」と呼ぶ、可能性のある身元や関係者のグラフを構築し、対象者のプロフィールを埋めていく。記事に引用された専門家は、こうしたツールが数日から数週間分の捜査作業を数分に短縮し得る一方、当たり障りのない探索のコストを下げ、なぜ特定の手がかりを優先したのかを再現しにくくすると指摘する。ClearviewはInquiryIQが自動捜査官に当たると反論し、捜査官が既に行っている検索を自動化する限定的な手段だと説明している。
焦点は二つにかかっている。試作品が警察に使える形で出荷されるのか、そして警察官がその出力をどれだけ重視するのか。Kyler氏は人間による確認が中心だとし、アナリストの仕事は何が真実で何がノイズかを見極めることだと述べる。しかしHartzog氏は、人間の介在は「ささやかな慰めにすぎない」とし、機械を確認する人がお墨付きを与えるだけになり、捜査官が自動システムに委ねてしまう危険があると警告する。一方Ferguson氏は、プロンプトや検索経路を保存するシステムなら従来の捜査よりも明確な監査記録を残せる可能性があると、わずかな光明を見出す。その利点が実現するかは、機関がこうしたツールの統治方法を導入前に定められるかにかかっていると同氏は示唆する。
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