
AIセキュリティ新興企業HiddenLayerがシリーズBで1億ドルを調達。ラウンドはDelta-v Capitalが主導。
AIセキュリティツールへの需要が急拡大し、ガートナーは今年の支出を28億3000万ドルと予測。
HiddenLayerの収益はこの1年で10倍以上に成長。
何が起きたか
オースティン拠点のAIセキュリティ新興企業HiddenLayerが、Delta-v Capital主導のシリーズBで1億ドルを調達。Ten Eleven Ventures、Morgan Stanley、マイクロソフトのM12、Booz Allen Hamiltonなどが参加。同社はAIモデルやエージェント、ワークフローを敵対的攻撃から守るツールを提供し、年間経常収益(ARR)はこの1年で10倍以上に成長、現在は「数千万ドル」規模にある。
なぜ重要か
ガートナーは、企業が今年AIセキュリティに28億3000万ドルを費やすと予測。これは2025年比83%増で、来年には47億8000万ドル近くに達する見込み。HiddenLayerは製品(発見、ランタイム保護、攻撃シミュレーション、サプライチェーンセキュリティ)を拡張し、プロンプトインジェクションやエージェント操作、悪意あるツール使用に対応。AI導入が一般化する中、ランタイムセキュリティが優先課題となっている。国内企業がAI活用を進めるほど、そのモデルを狙う攻撃への備えが必須となる可能性がある。
注目点
HiddenLayerは今回の資金を営業・販売拡大、エンジニアリング・研究強化、欧州・EMEA地域への進出に充てる計画。また、シスコ、Palo Alto Networks、チェック・ポイントなどの大手セキュリティ企業が同様の技術を買収で補完する可能性があり、競争が激化。NomaやZenityなどの新興企業も隣接分野でそれぞれ1億ドル以上を調達している。
HiddenLayerの資金調達成功は、サイバーセキュリティ市場における広範な変化を示している。3年前、同社が5000万ドルのシリーズAを調達した際、AI脅威が市場を形成するほど顕在化するかが大きな疑問だった。今やセキュリティ企業はAIエージェントとそのツールを監視する製品の構築に奔走しており、ガートナーはAIセキュリティへの支出が今年28億3000万ドル(2025年比83%増)、来年には47億8000万ドル近くに達すると予測する。この急成長は、エクスプロイトに関する見出しが稀であっても、本番稼働中にエージェントが暴走するリスクが現実であることを反映している。HiddenLayerが収益を10倍以上に伸ばし、新たな資金を確保できたのは、既存製品(発見、ランタイム保護、攻撃シミュレーション、サプライチェーンセキュリティ)を拡張してプロンプトインジェクションやエージェント操作といった新たな脅威に対応したことが寄与している。同社がAI向けのエンドポイント検出・対応(EDR)に似たランタイムセキュリティに注力しているのは、本番環境でのAI導入保護の優先度が高まっていることを浮き彫りにする。一方、競争環境は激化している。シスコ、Palo Alto Networks、チェック・ポイントなどの大手セキュリティ企業は買収で技術を補完する傾向が強く、NomaやZenityといった新興企業も隣接分野でそれぞれ1億ドル以上を調達している。HiddenLayerのCEOは、自社製品の一部がより大きなプラットフォームにバンドルされる可能性を認めつつも、AIインフラはガバナンス機能へと進化し、専門的なセキュリティツールの余地が残ると見込む。同社は今後、AIと並行して垂直に規模を拡大し、やがてAIに依存する他のサイバーセキュリティ分野へ水平展開することを目指すが、業界が追いつく前に先行優位を維持できるかが先ずは問われる。
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