
防衛省が2027年度予算で過去最高の8.9兆円を要求。
改定後に10兆円超の可能性も。
AI、無人機、反撃能力が柱。
何が起きたか
防衛省は2027年度予算案として過去最高の8.9兆円(560億ドル)を要求した。5年間で43兆円とする計画の最終年度にあたり、指揮統制へのAI活用、極超音速水中発射ミサイル、無人機などが盛り込まれた。
なぜ重要か
年末までの国家安全保障戦略など3文書の改定に伴い、この額はさらに膨らむとの見方が広がる。一部当局者は10兆円超えもあり得るとし、米国から国防費のGDP比3.5%を迫られる一方、日本側は既に2%前後を支出していると主張する。国内の防衛関連事業者は、過去最高の予算要求に伴い無人機やAI関連の調達拡大が自社事業に及ぶ可能性がある。
注目点
要求には無人航空機(UAV)に87億円、小型攻撃用ドローンに363億円、無人地上車両に95億円が計上された。また、政府関与の新組織や、一部の防衛事業での政府所有・事業者運営(GOCO)モデルへの移行も示された。
今回の過去最高要求は、中国、北朝鮮、ロシアによる地域安全保障上の課題への対応と、トランプ米政権からの国防費増額圧力を反映したものだ。AIと無人機の導入は「新しい戦い方」への備えを狙うが、省の技術重視は人員問題を浮き彫りにする。村野雅志氏ら専門家は、兵力設計の見直しと有人プラットフォーム削減による無人システム要員の確保が必要だと指摘する。
また、政府主導の新組織やGOCOモデルへの移行計画は、防衛産業への政府関与強化を示す。ただ、施設の恒久的な政府所有には法改正が必要で、早期なら来年の法制化もあり得るとの報道もある。太平洋側での重視姿勢として、MQ-9Bシーガーディアン無人機の配備や新局設置が盛り込まれ、シーレーン防衛と周辺国の軍活動活発化への対応に軸足を置く形だ。
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