
何が起きたか
2026年8月17日付でデル・テクノロジーズジャパン社長に就任したジョン・ロボトム氏が「Modern Enterprise Readiness Study 2026」を引用し、生成AIの初期・中間段階を超えた日本企業が35%から58%に増えたと述べた。
なぜ重要か
デルの調査では、日本企業の72%が実証済みの業務成果と明確なリスク計画なしには新たなAI施策を始めないとしており、購買判断は実証された成果に基づく模様だ。
誰に効くかこの動きは日本企業のIT・AI調達担当者に波及する。デル調査によれば、新たなAI支出の承認を得るには実証済みの業務成果とリスク管理を示すことを求められている。
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ロボトム氏は約10年の雌伏を経てデル・テクノロジーズに復帰した。以前はデルの日本法人で7年余り企業向けデータセンターとサービスを担当。その後はマイクロソフト日本法人、Lenovo Enterprise Solutions、直近ではAMD日本法人社長として半導体とAIコンピューティングに携わった。インフラとAI半導体の両方に通じる経歴が、同氏の日本市場の見方を形作っている。
同氏が示した調査数値は、完成した市場ではなく移行中の市場を描き出す。生成AIの初期段階を超えた日本企業の58%という割合はAPJCの61%に近く、ロボトム氏が日本の導入状況を地域並みと評した所以だ。だが同じ調査で、日本企業の72%は実証された成果と明確なリスク管理計画がなければ新たなAI施策を見送ると答えており、この慎重さはAI導入企業のうち売上・利益の増加を実感するのが3.9%にとどまるというIPAの調査結果とも符合する。
ロボトム氏の対応は、関心より実行を重視する姿勢だ。GPUやCPUを買うだけでは不十分であり、どのデータを使い、どうAIを訓練し、業務プロセス上のエージェント型AIにどうつなぐかを決める必要があると説く。同氏は総務省と経済産業省の「AI事業者ガイドライン」にも触れ、信頼できるAIがAIの自律的な行動を許す前提条件になるとの見方を示した。日本企業はこの一歩に慎重に近づいているようだ。
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