
何が起きたか
10月8日、thinking-binding-controls-2026-08-01ヘッダーのテストで、claude-opus-5-5は履歴追記でthinking blockを保持したが、最初のやり取りを削るとprefix_binding_mismatchで1つが破棄された。
なぜ重要か
このチェックは過去のassistantターンを再送した時だけ働くため、履歴を追記するコードは生き残るが、古いターンを削ると以降のthinking blockがすべて壊れうる。
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仕組みが分かれば、このエラーの裏にあるルールは単純だ。各thinking blockは、それを生んだ会話の先頭部分(トップレベルのシステムプロンプト、ツールの集合、そのblockより前のすべてのメッセージ)を記録した署名を帯びている。履歴を再送すると、APIはその先頭部分が変わっていないかを確認する。変わっていれば、そのblockとそれ以降のthinking blockはすべて無効とみなされ、冒頭の400として表面化する。
開発者にとって厄介なのは、このチェックが実際にモデルが思考したかどうかにかかわる点だ。10月8日のテストで、claude-fable-5-1は「effort low」の簡単な3ターンを通じてthinking blockを一切出さなかったため、最初のやり取りを削っても何も変わらなかった。claude-opus-5-5も最初の2ターンでは思考しなかったが3ターン目で思考し、そのblockがmessages.3.content.0として破棄された。実務上の帰結は、同じ履歴編集コードが簡単なテストは通っても、本番の難しい入力では失敗しうることだ。
自身の監査が線引きを示している。Claude APIを呼ぶ3つのプロジェクト(字幕整形パイプライン、読書マップのWebアプリ、証券報告書を読む日次ジョブ)はいずれも履歴を組み立て直さない単発呼び出しで、切り詰めの検出はゼロだった。日次ジョブはたまたまコンテキストをシステム、PDF、分析ごとの指示の順に並べ、可変部分を末尾に置いていた。キャッシュ向けに作られた並びで、追記優先の対策と一致する。
一時的な応急処置としては、thinking-binding-controls-2026-08-01ベータとprefix_mismatch_behaviorを「drop_block」に設定し、失敗させるのではなく問題のあるblockを破棄させられる。破棄された項目はinput_transformationsに現れる。ただし既定値は利用面ごとに異なる(ヘッダーなしの強制アカウントではエラー、ヘッダーだけを送る場合はdrop_block)ため、動作を明示的に設定することが勧められる。
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