
何が起きたか
豊田通商システムズは2026年10月2日、Copilot利用可視化ツールで月次利用率を30%から60%に引き上げ、92%が毎日利用し、年間約1億9800万円削減と約8.3倍のROIを生んだと公表した。
なぜ重要か
ライセンスは購入されたが使われないという業界共通の課題に対し、ほとんどのユーザーがCopilotを日常業務の一部として使う状態へ移行したことを示す。
注目点
利用率の低い部門が同じアンバサダーと改善サイクルのモデルを導入できるかが鍵。同社は2〜3カ月ごとに利用データを報告している。
誰に効くかこの成果は、Microsoft 365 Copilotの展開を担当し、ライセンスは購入されたが使われないという同じ問題に直面する企業のIT・人事部門に届く。豊田通商システムズの利用ダッシュボードデータ、段階別研修、社内アンバサダーの組み合わせは、自社の導入プログラムのモデルになり得る。
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豊田通商システムズの取り組みは、多くの企業が抱える問題から始まった。Copilotのライセンスは購入されたが利用率はばらつき、若手ほど頻繁に使い、年齢が上がるほど利用頻度が下がるというものだ。社員からは何ができるのか分からないという声が上がり、既存の促進策は知られてはいたが利用にはつながらなかった。どの部門や誰が使っていないのか、その理由も簡単には特定できなかった。
そこで同社は、部門別・ユーザー別の利用率、機能別のアクション数、時系列の動向、業務削減時間を示す「Copilot利用状況可視化ツール」を構築し、ボトルネックを特定できるようにした。このデータに基づき、全員に同じプログラムを適用するのではなく、初級・中級・上級ユーザーを分けて研修した。さらに「Copilot Crew」を作り、Teamsのアイコンやステッカーでアクティブユーザーを可視化し、SNSや動画で事例を共有、Viva Insightsで展開を広げ、各部門にアンバサダーを配置し、2〜3カ月ごとに見直しと改善を回した。利用データが高利用率の役員へのインタビューや経営層近くでのハンズオンにつながり、経営の関与も深まった。
成果の鍵は、月次利用率60%と報告されたROIが、より低い水準から始まった部門でも維持できるかどうかにある。記事では利用データの収集が2〜3カ月ごとに続くとされている。同社がCopilotを便利ツールではなく業務削減数値に結び付いた投資対象として扱っていることも示唆され、同じ「ライセンスはあるが使われない」問題に悩む他社の参考になる可能性がある。
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