
何が起きたか
OpenAIはGPT-Rosalind-6のシステムカード追補を公開した。Astraと同一の重みを使い、価格は100万トークン当たり15ドル/75ドルでAstraの10ドル/50ドルに対し高く設定した。
なぜ重要か
重みは変わらないため、この割高価格はモデル能力ではなくガバナンス審査と拒否基準の緩和に課された対価だ。
誰に効くか創薬にAIを求める製薬研究者やバイオ企業はモデル利用に機関審査を通る必要があり、普及は遅れる可能性がある一方で誤用リスクは下がる。
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10月30日のGPT-Rosalind-6の公開は、OpenAIが専門領域向けの安全性をどう製品化するかという点での転換を示す。システムカード追補では「生物学、創薬、トランスレーショナル医療向けのフロンティア推論モデル」と説明されるが、GPT-6 Astraと同一の重みで提供される。製品上の違いはポリシーだ。両用性のある生物学テーマへの拒否を減らす一方、出力が実験や意思決定に使われる前の機関審査と有資格者によるヒトレビューで均衡を取る。
価格も同じ構図を物語る。100万トークン当たり15ドル/75ドルと、Astraの10ドル/50ドルの1.5倍で、この割高分は能力向上ではなくガバナンス審査の対価とみられる。社内ベンチマークではGPT-Rosalind-5.5からの伸びは大きく、MedChemBench v7は28.9%から49.6%に上がったが、この改善は生物学向けの追加学習ではなくベースのAstra刷新によるものとされる。追補は同モデルを生物・化学領域で「High」と評価し「Critical」未満とし、4項目のCritical能力評価はいずれも指標閾値に達しなかったと確認している。
発表はOpenAIの安全性関連の告知が相次ぐ中で行われた。前日にはChatGPTで10代の武器情報に関する制限や暴力チャットの自動終了も打ち出している。一連の動きと今回の発表は、利用者層ごとに安全線をどこに引くかという点で逆方向を向く。消費者保護は強めつつ、厳格な審査の下で研究アクセスは緩める。
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